宅建試験でも出るかも? 不動産鑑定士 短答式過去問 H28-18 建築基準法(道路,壁面線) 問題と解説

不動産鑑定士試験での建築基準法は、宅建士試験と比べ、かなり難しいです。
ですが、類似の問題も多いため、参考になると思います。

不動産鑑定士 短答式過去問 H28-18 建築基準法(道路,壁面線) 問題

建築基準法(以下この問において「法」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 周囲に公園などの広い空地を有し、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可した建築物の敷地については、当該敷地と道路が接する長さが2メートル未満であったとしても建築可能である。
  2. 特定行政庁は、土地の状況によりやむを得ない場合においては、道路に関する法第42条第2項の規定にかかわらず、同項に規定する中心線からの水平距離については2メートル未満1.35メートル以上の範囲内において、同項に規定するがけ地等の境界線からの水平距離については4メートル未満2.7メートル以上の範囲内において、別にその水平距離を指定することができる。
  3. 道路内建築制限の規制が及ばない建築物について、地区計画の区域内の自動車のみの交通の用に供する道路又は特定高架道路等の上空又は路面下に設ける建築物のうち、当該地区計画の内容に適合し、かつ、政令で定める基準に適合するものであって特定行政庁が安全上,防火上及び衛生上支障がないと認めるものの建築に当たっては、建築審査会の同意を得る必要はない。
  4. 特定行政庁がその地方の気候若しくは風土の特殊性又は土地の状況により必要と認めて都道府県都市計画審議会の議を経て指定する区域内の道路においては、6メートル以上の幅員が確保されていなければならない。
  5. 特定行政庁は、街区内における建築物の位置を整えその環境の向上を図るために必要があると認める場合においては、建築審査会の同意を得て、壁面線を指定することができる。この場合において、その指定に利害関係を有する者の申請があった際には、公開による意見の聴取を行うことができる。



不動産鑑定士 短答式過去問 H28-18 建築基準法(道路,壁面線) 解説

 

1. 〇 正しい

【問題】

周囲に公園などの広い空地を有し、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可した建築物の敷地については、当該敷地と道路が接する長さが2メートル未満であったとしても建築可能である。

【解説】

記述の通りです。

建築基準法43条1項
建築物の敷地は、道路に二メートル以上接しなければならない。ただし、その敷地の周囲に広い空地を有する建築物その他の国土交通省令で定める基準に適合する建築物で、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可したものについては、この限りでない。

 

2. 〇 正しい

【問題】

特定行政庁は、土地の状況によりやむを得ない場合においては、道路に関する法第42条第2項の規定にかかわらず、同項に規定する中心線からの水平距離については2メートル未満1.35メートル以上の範囲内において、同項に規定するがけ地等の境界線からの水平距離については4メートル未満2.7メートル以上の範囲内において、別にその水平距離を指定することができる。

【解説】

記述の通りです(法42条3項)。

 

3. 〇 正しい

【問題】

道路内建築制限の規制が及ばない建築物について、地区計画の区域内の自動車のみの交通の用に供する道路又は特定高架道路等の上空又は路面下に設ける建築物のうち、当該地区計画の内容に適合し、かつ、政令で定める基準に適合するものであって特定行政庁が安全上,防火上及び衛生上支障がないと認めるものの建築に当たっては、建築審査会の同意を得る必要はない。

【解説】

原則として、建築物又は敷地を造成するための擁壁は、道路内に、又は道路に突き出して建築し、又は築造してはなりませんが、以下に該当すれば、建築又は建造することができます(法44条1項)。

  1. 地盤面下に設ける建築物
  2. 公衆便所、巡査派出所その他これらに類する公益上必要な建築物で特定行政庁が通行上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可したもの
  3. 地区計画の区域内の自動車のみの交通の用に供する道路又は特定高架道路等の上空又は路面下に設ける建築物のうち、当該地区計画の内容に適合し、かつ、政令で定める基準に適合するものであつて特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めるもの
  4. 公共用歩廊その他政令で定める建築物で特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上他の建築物の利便を妨げ、その他周囲の環境を害するおそれがないと認めて許可したもの(但し、特定行政庁は、許可をする場合は、あらかじめ、建築審査会の同意が必要

従って、記述は正しいです。

 

4. 〇 正しい

【問題】

特定行政庁がその地方の気候若しくは風土の特殊性又は土地の状況により必要と認めて都道府県都市計画審議会の議を経て指定する区域内の道路においては、6メートル以上の幅員が確保されていなければならない。

【解説】

記述の通りです。
原則は、4m以上の幅員ですが、積雪が多い地域など、雪を道路わきに除雪することを考えれば、6m以上の幅員が必要となります(法42条1項)。

 

5. × 誤り

【問題】

特定行政庁は、街区内における建築物の位置を整えその環境の向上を図るために必要があると認める場合においては、建築審査会の同意を得て、壁面線を指定することができる。この場合において、その指定に利害関係を有する者の申請があった際には、公開による意見の聴取を行うことができる。

【解説】

壁面線と言うのは、以下の図のように、Aさん敷地内の赤線を言います。
この壁面線が引かれると、この線を超えて、道路側には建物等は建てることができなくなります。
WS000000

と言うことは、Aさんの敷地であるにもかかわらず、壁面線が指定されると自由に建物等が建てれないと言うことになり、Aさんに不利益が生じてしまうことになってしまいます。ですから、Aさんに何の相談もなく、特定行政庁が壁面線を指定することは、民主主義に反するような行為ですから、壁面線を指定する場合は、あらかじめ、その指定に利害関係を有する者の出頭を求めて公開による意見の聴取を行わなければならないとなっています(法46条1項)。

記述は、その指定に利害関係を有する者の申請があった際には、公開による意見の聴取を行うことができるとなっており、利害関係を有する者の申請がなければ、意見は聴かなくていいようになっていますので、誤りとなります。

 

以上より、解答はでした。 

道路関係は、宅建業の実務でも非常に大事ですから、ぜひ、このレベルの問題は理解しておいてください。

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