【宅建でも出題があるかも?民法編】 行政書士過去問 H30-33 使用者責任・共同不法行為

民法で満点が取りたい方のために、宅建試験でも出そうな、行政書士本試験問題を選んで掲載しています。

民法の基本知識の勉強が済んでいない方は、モチベーションが下がる可能性がありますので、
見ない方がいいと思います。
逆に多くの判例を知っておきたいと言う方は、正解不正解に関係なく、
ぜひ、挑戦して頂いて、知識を広げてください。

行政書士民法 H30-32 使用者責任・共同不法行為 問題

Aに雇われているBの運転する車が、Aの事業の執行中に、Cの車と衝突して歩行者Dを負傷させた場合に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当なものはどれか。なお、Aには使用者責任、BおよびCには共同不法行為責任が成立するものとする。

  1. AがDに対して損害を全額賠償した場合、Aは、Bに故意または重大な過失があったときに限ってBに対して求償することができる。
  2. AがDに対して損害を全額賠償した場合、Aは、損害の公平な分担という見地から均等の割合に限ってCに対して求償することができる。
  3. CがDに対して損害を全額賠償した場合、Cは、Bに対してはB・C間の過失の割合によるBの負担部分について求償することができるが、共同不法行為者でないAに対しては求償することができない。
  4. Cにも使用者Eがおり、その事業の執行中に起きた衝突事故であった場合に、AがDに対して損害を全額賠償したときは、Aは、AとEがそれぞれ指揮監督するBとCの過失の割合によるCの負担部分についてEに対して求償することができる。
  5. BがAのほかFの指揮監督にも服しており、BがAとFの事業の執行中に起きた衝突事故であった場合に、AがDに対して損害を全額賠償したときは、Aは、損害の公平な分担という見地から均等の割合に限ってFに対して求償することができる。



行政書士民法 H30-33 使用者責任・共同不法行為 解説

 

1. × 妥当でない

【問題】

Aに雇われているBの運転する車が、Aの事業の執行中に、Cの車と衝突して歩行者Dを負傷させた場合、なお、Aには使用者責任、BおよびCには共同不法行為責任が成立するものとする。

AがDに対して損害を全額賠償した場合、Aは、Bに故意または重大な過失があったときに限ってBに対して求償することができる。

【解説】

Bは、Aの事業の執行中に交通事故を起していますから、Aは、使用者責任が課せられます。

使用者責任と言う制度がなぜあるのかと言いますと、被害者救済のためです。

一番悪いのは、事故を起したBですから、本来、損害賠償をするべき者はBです。しかしBに資力等がない場合を想定して、代わって使用者Aにも損害賠償の義務を課したのが使用者責任というものです。

と言うことは、Bは本来、被害者Dに対して、故意または重大な過失があろうがなかろうが、相応の損害賠償をする必要があるはずですから、使用者Aが被用者Bに代わって支払った損害賠償について、Bの故意または重大な過失に関係なく、求償できるはずと判断が付くと思います。

従って、故意または重過失に関係なく使用者Aは被用者Bに対して求償することができるとなります。

民法715条

  1. ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
  2. 使用者に代わって事業を監督する者も、前項の責任を負う。
  3. 前二項の規定は、使用者又は監督者から被用者に対する求償権の行使を妨げない。

 

2. × 妥当でない

【問題】

Aに雇われているBの運転する車が、Aの事業の執行中に、Cの車と衝突して歩行者Dを負傷させた場合、なお、Aには使用者責任、BおよびCには共同不法行為責任が成立するものとする。

AがDに対して損害を全額賠償した場合、Aは、損害の公平な分担という見地から均等の割合に限ってCに対して求償することができる。

【解説】

交通事故で、10対3でこちらが悪かったなどと言った会話を耳にすると思いますが、不法行為による損害賠償の額を決める場合は、過失割合によって、決められます。

ですから、過失割合によって、Cの負担部分について求償するのがごく自然だと判断できますから、「均等の割合に限って」とする記述は妥当でないとなります。

 

3. × 妥当でない

【問題】

Aに雇われているBの運転する車が、Aの事業の執行中に、Cの車と衝突して歩行者Dを負傷させた場合、なお、Aには使用者責任、BおよびCには共同不法行為責任が成立するものとする。

CがDに対して損害を全額賠償した場合、Cは、Bに対してはB・C間の過失の割合によるBの負担部分について求償することができるが、共同不法行為者でないAに対しては求償することができない。

【解説】

使用者責任は、被用者に資力がない場合は、被用者に代わって使用者に損害を賠償させると言うものです。

ですから、Cが被用者Bの負担部分を代わって使用者Aに求償するのは、何も問題ないはずですから、記述は妥当でないと判断できます。

 

4. 〇 妥当

【問題】

Aに雇われているBの運転する車が、Aの事業の執行中に、Cの車と衝突して歩行者Dを負傷させた場合、なお、Aには使用者責任、BおよびCには共同不法行為責任が成立するものとする。

Cにも使用者Eがおり、その事業の執行中に起きた衝突事故であった場合に、AがDに対して損害を全額賠償したときは、Aは、AとEがそれぞれ指揮監督するBとCの過失の割合によるCの負担部分についてEに対して求償することができる。

【解説】

使用者Aと被用者Bを甲チーム、使用者Eと被用者Cを乙チームとして考えて見ましょう。

甲チームと乙チームが被害者Dに対する損害賠償額は、肢2でも解説しましたように、過失割合により決定します。ここではわかりやすく、甲チームの過失割合4・乙チームの過失割合6としてきます。

甲チームが全額の10を被害者Dに支払ったとすれば、甲チームは、乙チームに対して、乙チームの過失割合6を求償することになります。

つまり、記述のように甲チームである使用者Aは、乙チームである使用者Eに乙チームの負担部分6を求償することができるとなります。

 

5. × 妥当でない

【問題】

Aに雇われているBの運転する車が、Aの事業の執行中に、Cの車と衝突して歩行者Dを負傷させた場合、なお、Aには使用者責任、BおよびCには共同不法行為責任が成立するものとする。

BがAのほかFの指揮監督にも服しており、BがAとFの事業の執行中に起きた衝突事故であった場合に、AがDに対して損害を全額賠償したときは、Aは、損害の公平な分担という見地から均等の割合に限ってFに対して求償することができる。

【解説】

これも、均等の割合とはなりません。
一つの事件で、複数の使用者がそれぞれ損害賠償責任を負う場合、被用者である加害者の加害行為に対して、各使用者の指揮監督の強弱などを考慮して定めるべきだとなっています。

 

以上より、解答はでした。 

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