【宅建でも出題があるかも?民法編】 行政書士過去問 H19-27 混合問題

民法で満点が取りたい方のために、宅建試験でも出そうな、行政書士本試験問題を選んで掲載しています。

民法の基本知識の勉強が済んでいない方は、モチベーションが下がる可能性がありますので、
見ない方がいいと思います。
逆に多くの判例を知っておきたいと言う方は、正解不正解に関係なく、
ぜひ、挑戦して頂いて、知識を広げてください。

行政書士民法 H19-27 混合問題 問題

AがB所有の土地をCに売却した場合に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. AがBから土地の所有権を取得してCに移転できない場合、Cは、契約時にAに土地の所有権がないことを知っていたとしても、契約の解除ができる。
  2. Cは、悪意または有過失であっても、20年間、所有の意思をもって平穏かつ公然とBの土地を占有継続すれば、Cは土地の所有権を時効取得する。
  3. AがBの代理人と称して売却した場合、代理権のないことを知らなかったCがこの売買契約を取り消せば、BはもはやAの代理行為を追認することはできない。
  4. AがBの代理人と称して売却した場合、Cは、Aに代理権のないことを過失によって知らなかったとしても、無権代理を行ったAに対して責任を追及できる。
  5. 所有権者Bが自らA名義で登記をして虚偽の外形を積極的に作出し、そのまま放置していた場合には、Bは、Aを所有者だと信頼して買ったCに対抗できない。



行政書士民法 H19-27 混合問題 解説

 

1. 〇 正しい

【問題】

AがB所有の土地をCに売却した場合

AがBから土地の所有権を取得してCに移転できない場合、Cは、契約時にAに土地の所有権がないことを知っていたとしても、契約の解除ができる。

【解説】

例えば、あなたがBの所有地が欲しかった場合、AがBの所有地を買取ってあなたに売るからと話を持ちかけられて、Aと売買契約をしたとしましょう。結局、AがBから土地を買取れなったらと聞かされても、あなたは契約解除できないでしょうか?

そんなことはありませんね。
AがBの所有地を買取ってくれると信じて、あなたはAと契約したはずです。
その約束が果たされないのなら、契約解除するしかないことになります。
従って、記述は正しいです。

ただ、Aに土地の所有権がないことを知って契約したあなたは、確実に自分の物になるかどうかはっきりするまで、待つと思いますから、契約に伴う損害は、ほぼゼロだと予想できますが、知らずに契約した場合は、その土地にどんな家を建てようかと建築を発注してしまうかもしれません。そして、契約が履行されないとすべて損害となってしまいます。

ですから、あなたが悪意でAと契約したのなら、契約解除はできますが損害賠償請求はできません。逆にあなたが善意でAと契約したのなら、契約解除をして損害賠償を請求することになります。このような違いはありますので、注意しておいてください。

民法560条
他人の権利を売買の目的としたときは、売主は、その権利を取得して買主に移転する義務を負う。

民法561条
前条の場合において、売主がその売却した権利を取得して買主に移転することができないときは、買主は、契約の解除をすることができる。この場合において、契約の時においてその権利が売主に属しないことを知っていたときは、損害賠償の請求をすることができない。

 

2. 〇 正しい

【問題】

AがB所有の土地をCに売却した場合

Cは、悪意または有過失であっても、20年間、所有の意思をもって平穏かつ公然とBの土地を占有継続すれば、Cは土地の所有権を時効取得する。

【解説】

記述の通りです。

民法162条

  1. 二十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その所有権を取得する。
  2. 十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その占有の開始の時に、善意であり、かつ、過失がなかったときは、その所有権を取得する。

 

3. 〇 正しい

【問題】

AがB所有の土地をCに売却した場合

AがBの代理人と称して売却した場合、代理権のないことを知らなかったCがこの売買契約を取り消せば、BはもはやAの代理行為を追認することはできない。

【解説】

無権代理について、善意の相手方は、本人が追認をしない間は、売買契約を取消すことができます(115条)。その取消しの効果は、契約時に遡って、無効となりますので(121条)、記述の通り、BはもはやAの代理行為を追認することはできないとなります。

 

4. × 誤り

【問題】

AがB所有の土地をCに売却した場合

AがBの代理人と称して売却した場合、Cは、Aに代理権のないことを過失によって知らなかったとしても、無権代理を行ったAに対して責任を追及できる。

【解説】

無権代理の問題で、肢3とこの肢4は混乱を誘導しようとセットで出題されることが多いので、間違わないようにしてください。

無権代理人の相手方の取消権は、善意であれば、行使できます(115条)。
ですが、履行又は損害賠償責任の追及は、善意無過失が要件となっています(117条2項)。ですから、記述は、誤りとなります。

なぜこのような差があるのかと言えば、取消権の場合は、その取消しの効果は、無権代理人と交わした契約からの拘束に解放されることだけですから、過失の有無を問わず、ハードルを下げています。

一方、無権代理人への責任追及に関しては、判例で無権代理人の責任というのは無過失責任とされているためです。(無過失責任とは、故意や過失などの立証をしなくても、責任を問えると言うものです)ですから、無権代理人への責任追及のハードルを、取消権と同様にしてしまっては、無権代理人があまりにかわいそうだとして、相手方の過失の有無を追加要件に入れ、ハードルを上げているのです。

 

5. 〇 正しい

【問題】

AがB所有の土地をCに売却した場合

所有権者Bが自らA名義で登記をして虚偽の外形を積極的に作出し、そのまま放置していた場合には、Bは、Aを所有者だと信頼して買ったCに対抗できない。

【解説】

記述は要するに、BがAと通じて虚偽表示をしていると言うことです。
通謀虚偽表示は、原則、無効ですが、善意の第三者には対抗できません。
従って、記述は正しいとなります。

民法94条

  1. 相手方と通じてした虚偽の意思表示は、無効とする。
  2. 前項の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない

 

以上より、解答はでした。 

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