【宅建士】登録の移転,変更の登録,宅建士証

canvas本日は、宅地建物取引士についてもう少し。

前回は、登録基準などについてお話し
しました。

今回は、登録の移転や変更の移転など、
請求や届出関係と宅建士証について
お話していきます。




1.登録の移転

宅建士は、どこの都道府県知事の登録においても、
その効力は全国に及びます。

例えば、Aさんが東京都知事の登録を受け、東京都知事から宅建士証を
交付されていたとしても、Aさんは、沖縄から北海道、日本全国で
宅建士として仕事ができます。

ただ、Aさんが、東京の事務所から沖縄の事務所に転勤になった場合、
宅建士証の更新の度、登録を受けている東京都知事が指定する講習を
受けなくてはいけないめ、上京しなくてはいけない不便が発生します。

そこで、このような不便を解消するため、登録を移転できる
「登録の移転」と言う制度ができたと言うわけです。

登録の移転は任意です。
しても、しなくても構いません。

また、登録の移転は、宅建業者の事務所が登録地の都道府県ではなくなった
場合でなければ、することができません。

例えば、Aさんが東京都知事の登録で、勤務先の事務所が東京都内のまま、
神奈川県に自宅を引っ越しても、登録の移転はできません。
勤務先の事務所が東京都内から神奈川の事務所になれば、
登録の移転ができることになります。

では、Aさんが、東京都知事の登録を神奈川県知事の登録へとする
登録の移転手続を見て行きましょう。

Aさんは、現在登録を受けている東京都知事を経由して、
神奈川県知事に登録の移転を申請することになります。

登録の移転をすると、東京都知事から交付されている宅建士証は、
効力がなくなります
ですから、新たに神奈川県知事から、宅建士証が交付されるまで、
宅建士の仕事はできないとなってしまいます。

このブランクを埋めるため、東京都知事に旧宅建士証を渡すのと引き換えに
新宅建士証を受取れる、引き換え交付の申請をすることができます。

新宅建士証の有効期間は、旧宅建士証の期間を引き継ぎますから、
新たに、5年間となるなどと言った出題があれば、×を付けてください。

なお、事務禁止処分中の宅建士は、登録の移転はできません。

2.変更の登録

登録とは、都道府県知事が宅地建物取引士資格登録簿と言うものに、
以下の事項を記載することを言います。

① 氏名
② 本籍
③ 住所
④ 勤務先の宅建業者の商号,名称,免許番号

このいづれかに、変更が出た場合は、遅滞なく、変更の登録申請をしなくてはいけません。
登録の移転と違い、必ず行わないといけません。

3.死亡等の届出

宅建士が死亡した場合など、誰が届出義務者なのかを、
確認しておいてください。

  届出義務者 届出期限
① 死 亡 相続人 知ったときから30日以内
② 後見開始 成年後見人 開始時点から30日以内
③ 保佐開始 保佐人 開始時点から30日以内
④ 破 産 本 人 破産時点から30日以内
⑤ 禁錮・懲役 本 人 刑確定時点から30日以内

* 業者が破産した場合は、破産管財人でしたね^^
* 死亡時の時だけ、事実発生時ではなく、知ったときからです。

4.宅建士の業務

さて、宅建士の資格をゲットしたら、どんな仕事ができるようになるのでしょう。
以下の3つです。

① 重要事項の説明
② 35条書面へ、記名捺印
③ 37条書面へ、記名捺印

上記は、宅建士以外の者は、することができません。
行えば全て、業法違反となります。

ですが、上記以外の仕事は、宅建士以外も行えることになりますね。

5.宅建士証

宅建士証を受けていない者は、宅建士ではありません。
逆に、宅建士証を受けている者のみ、宅建士です。

では、宅建士証とはどんなものでしょうか?
サイズ的には、運転免許証とほぼ同じです。

WS000000

宅建士証の記載内容に変更があれば、「変更の登録」と合わて、
宅建士証の「書換え交付」を申請することになります。

  • 宅建士証は、取引関係者から請求があれば、その都度、必ず掲示しなくてはいけません。
  • 重要事項の説明を行う時は、請求がなくても、必ず掲示しなくてはいけません。

宅地建物取引士証の掲示について、個人情報の保護の観点から
宅地建物取引士証の住所欄にシールを貼ったうえで掲示しても差し支えありません。

但し、シールは容易に剥すことが可能なものとし、
宅地建物取引士証が汚損しないようにする必要があります。
ですから、油性のマジック等で塗りつぶす方法はNGだとなります。
また、住所欄以外を隠すのもNGです。

6.宅建士証の返納・提出

宅建士証を、交付を受けた知事に返すことを、変更と言っています。
宅建士証の返納は、以下の時に行います。

① 登録が消除されたとき

② 宅建士証が効力を失ったとき

例えば、宅建士証を紛失して、再交付で新たに宅建士証の交付を受けた後に、
紛失した宅建士証が出てきた場合、出てきた宅建士証は
効力を失っているため返納しなければなりません。

ちなみに、事務禁止処分によって、宅建士証の交付を受けた知事に、
宅建士証を差し出すことは、返納とは言わず、「提出」と言っています。

宅建士証の返納や提出は、交付を受けた都道府県知事以外の知事に
行うことはありません。

例えば、甲県知事から宅建士証の交付を受けているAが、
乙県知事から事務禁止処分を受けた場合、宅建士証は、甲県知事に提出します。

なお、事務禁止処分の期間が満了した場合、返還請求をしなければ、
宅建士証は戻ってきません。
勝手に、知事が戻してくれることはありません。

7.その他

① 業務処理の原則
宅建士は、宅地又は建物の取引の専門家として、購入者等の利益の保護
及び円滑な流通に資するよう、公正かつ誠実に事務を行うとともに、
宅建業に関連する業務に従事する者との連携に努めなければならない。

② 信用失墜行為の禁止
宅建士は、宅建士の信用又は品位を害するような行為をしてはならない。

知識及び能力の維持向上
宅建士は、知識及び能力の維持向上に努めなければならない。

関連過去問      
平成30年 問32 平成30年 問42 平成29年 問37 平成28年 問38
平成25年 問44 平成24年 問36 平成23年 問28 平成23年 問29
平成22年 問30 平成21年 問29 平成19年 問31 平成20年 問33
平成19年 問30 平成18年 問32 平成18年 問36 平成17年 問32

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8件のコメント

  • のぶを

    矢野先生こんにちは。
    ご質問が御座います。

    勤務先が他の都道府県に移った時に移転の登録が出来ることは理解いたしました。
    たとえば、北海道の不動産会社で勤務をしていた人が退職をして東京に引っ越ししたとします。
    その時に他業種に勤務する事になったとして、宅建士証の保持を継続したいと思った場合は、不動産会社の勤務ではないので、わざわざ北海道に行って知事指定の講習を受けないと宅建士証の保持を継続出来ないのでしょうか?
    ぶしつけな質問で失礼しますが、ご回答いただければ嬉しいです。
    よろしくお願いいたします。

    • ご質問ありがとうございます。

      少し細かいようですが、移転の登録ではなく、登録の移転ですね。

      さて、登録の移転は登録している県外への転勤、転職がなければ行うことができません。ですから、ご指摘のケースでは登録の移転はできないとなります。

      ですから、ご見解の通り、わざわざ北海道に行って知事指定の講習を受けないと宅建士証の保持を継続出来ないとなります。

      以上です。
      参考にしてください。

  • のぶを

    矢野先生、すっきりしました!
    明確な回答ありがとうございました!!

  • やまと

    いつもお世話になっております。

    ちょっと質問なんですが、
    「新宅建士証の有効期間は、旧宅建士証の期間を引き継ぎますから、
    新たに、5年間となるなどと言った出題があれば、×を付けてください。」
    との記載がありますが、
    「免許換え」をすると「免許換えをした日から5年」と教科書に載ってるんですが、そもそも矢野先生が言われてる「登録の移転」と、
    私が、間違って覚えてるかも!?の「免許換え」が全く別物なんでしょうか・・・。

    ほんと勉強不足でお恥ずかしいのですが、どうしても分からなくて思い切って質問させていただきました。
    どうぞよろしくお願いいたします。

    • ご質問ありがとうございます。

      まず、登録の移転は、「宅建士」についてのことです。
      免許換えは、「宅建業者」についてのことですので、別の話だと言うことをご理解してください。

      登録の移転とは、宅建士登録をしている知事をA県からB県に移すことを言います。この場合、宅建士証の有効期限は、従前のA県知事の宅建士証の有効期限を引き継ぐとなるのです。

      免許換えとは、A県知事免許からB県知事免許へ変更する、A県知事免許から大臣免許へと変更すると言った場合に用いる言葉です。ただ、言葉上では免許換えと言っていますが、新たにB県知事免許を受ける、大臣免許を受けることと同じですので、実態は、新規に免許を取得する手続きとほとんど変わりはありません。

      新規に免許を受けた場合は有効期間は5年ですから、免許換えで受けた免許も有効期間は5年と言うことです。

      以上です。
      参考にしてください。

      • やまと

        誠にありがとうございます!

        大変よくわかりました!

  • わたり

    2、変更の登録
    のところで、生年月日ではなく、本籍について変更があった場合には遅滞なく申請かと思いますがいかがでしょうか?お忙しいところ大変恐縮ですが宜しくお願いします。

    • ご指摘感謝いたします。
      ありがたく訂正させていただきました。

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