弁済について

canvas本日は、弁済についてお話します。

宅建試験においては、直撃での出題は少ないですが、

弁済についてのルールを知らないと、他の問題が解けないケースもありますから、ぜひ知識として持っておいてください。




1.弁済とは

弁済と言う言葉は、一般的には使わないと思います。

簡単に言いますと、代金を支払うことを言ったり、借りていたお金を返すことを言ったりします。つまり、債務を履行する場合のことを、弁済と言うのです

2.弁済は誰でもできない

例えば、あなたがわたしから100万円を借りたとしましょう。

返済日にあなたはお金を用意することができませんでした。
それを、見かねたあなたのお父さんが、あなたに代わって、わたしに、100万円全額返済しようとしましたが、あなたは、親に絶対に迷惑をかけたくないと言うことで、わたしに、この100万円を返せ!と言ってきました。

さて、この場合、この100万円と言う弁済は民法上、有効なものとなるでしょうか?

答えは、有効とはなりません。
と言うのも、民法では以下のような規定が有るからです。

民法474条1項

債務の弁済は、第三者もすることができる。

ただし、その債務の性質がこれを許さないとき、又は当事者が反対の意思を表示したときは、この限りでない。

当事者が反対の意思を表示したときは、第三者は債務の弁済をしてはダメですと規定しているのです。ですから、先ほど上げた例では、あなたが反対する限り、100万円の返済はできないと言うことになるのです。

まず、ここをしっかりと覚えておいてください。

但し、この民法474条には2項と言うのがあります。

民法474条2項

利害関係を有しない第三者は、債務者の意思に反して弁済をすることができない。

この条文を反対に解釈すると、利害関係を有している第三者は債務者の意思に反して弁済することができるとなります。

利害関係を有している第三者と言うのは、例えば連帯保証人だったり、物上保証人であったりと、その債務に対して関係がある人のことを指します。

ここも、しっかり覚えておいてください。

3.債務者以外の者への弁済

あなたの借金の領収をするのに、わたしが直接行けなくて代わりの者がやってきて、その人に返済したと言う場合、覚えておいてもらいたいことがあります。

債権者以外の第三者への弁済は、以下の2つの条件をすべて満たしていなければ、有効な弁済とは認められません。

  1. 債権者の代理人であると言う確たる証拠を備えている者
  2. 債務者がその第三者を債権者の代理人だと信じることに善意無過失であること。

例えば、債権者の家に泥棒が入り、その時に債権者の領収者や印鑑、通帳など盗み、翌日、何食わぬ顔をして、その泥棒が債務者にそれら債権者の印鑑などを見せて、債務者を信用させたうえで、借金の返済をしてしまったら、その弁済は、有効になるでしょうか? 無効となって、再度、債権者に弁済しなくていけないでしょうか?

答えは、もう、お分かりだと思います。
その弁済は、有効ですね^^

泥棒が一番悪いですが、泥棒に入られた債権者にも多少の落ち度があるということで、債務者は保護されるとなります。

4.弁済の場所

民法484条

弁済をすべき場所について別段の意思表示がないときは、特定物の引渡しは債権発生の時にその物が存在した場所において、その他の弁済は債権者の現在の住所において、それぞれしなければならない。

5.受取証書の交付請求

通常、債務を弁済した場合は、何も言わなくても、債権者から債務者へ領収書を渡すはずですが、交付されないまたは、請求しても発行しないと言った場合、あなたならどうしますか?

領収書などの受取証書は、弁済した証拠となるものです。
ですから、その受取証書がなければ、再度、債務を弁済しなければならなくなってしまう可能性があります。債務者にとっては、受け取らなくてはいけないものになります。

ですから、民法では、債権者が受取証書を交付しない場合は、その請求ができるとしています。また、交付しない場合は、交付されるまで弁済を拒絶することができます。
この場合、履行遅滞にはなりません。

6.債務の充当

お金を借りると、利息が発生します。
では、その債務を弁済すると言うことは、元金を弁済しているのでしょうか?
利息を弁済しているのでしょうか?

これは、まず元金と利息の合計額より、少ない額の返済であったときは、まずは、利息から充当して行きます。その上で残額があれば元本に充当するとなります。

もし事務経費などの費用が発生している場合には、利息に充当する前に、その費用から充当されます。

費用>利息>元本 この順番を覚えておいてください。

例えば、100万円を借りて、利子が10万円だった場合、100万円返済すれば、利子は0円、元金は10万円となると言うことです。

7.代物弁済

本来、お金を借りたら、お金で返すのが筋となりますが、どうしても用意できなくて、債務者が持っている、時計や貴金属などの物で返済したい場合は、債権者の承諾があれば、弁済は有効となります。

関連過去問      
平成20年 問8 平成18年 問8 平成17年 問7 平成16年 問4
平成12年 問9 平成11年 問5 平成5年 問6 平成3年 問9

弁済については、このぐらいで十分でしょう!
本日はここまで!

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2件のコメント

  • 周 峰

    費用>利息>元本 この順番を覚えておいてください。

    例えば、100万円を借りて、利子が10万円だった場合、100万円返済すれば、利子は0円、元金は10万円となると言うことです。

    たしかにこの例は間違いませんか?九十万はどこに行ってしまったんですか?

    • ご質問ありがとうございます。

      100万円のうち、利息に10万円・元本に90万円充当されるということです。
      参考にしてください。

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