宅建過去問【1992】 平成4年 問44 宅建業法(8つの制限) 問題と解説

宅建過去問 H4年 問44 宅建業法(8つの制限) 問題

宅地建物取引業者Aが自ら売主としてマンション(価格1億7,000万円)の売買契約を宅地建物取引業者でない買主Bと締結した場合の特約に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものは、どれか。

  1. 手附は、1,500万円としたが、Bが一括しては払えないというので、500万円ずつ3回に分割して支払うこととした。
  2. 手附は、契約の成立を証するものとして30万円とし、Bの契約の解除については、この他に1,000万円を支払わなければ、することができないこととした。
  3. 手附は、解約手附として3,000万円とし、Aが契約の履行を完了するまでは、Bは、手附を放棄して契約の解除をすることができることとした。
  4. AB双方の債務不履行による契約解除に関し、違約金については2,500万円とし、別に損害賠償額の予定として1,000万円とすることとした。



宅建過去問 H4年 問44 宅建業法(8つの制限) 解説

 

1. 違反する

【問題】

宅地建物取引業者Aが自ら売主としてマンション(価格1億7,000万円)の売買契約を宅地建物取引業者でない買主Bと締結した。

手附は、1,500万円としたが、Bが一括しては払えないというので、500万円ずつ3回に分割して支払うこととした。

【解説】

宅建業者が手附けについて貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為は禁止されています。

記述は、手附金を分割払いにしていますから、「信用の供与」に該当し、業法違反となります。

 

2. 違反する

【問題】

宅地建物取引業者Aが自ら売主としてマンション(価格1億7,000万円)の売買契約を宅地建物取引業者でない買主Bと締結した。

手附は、契約の成立を証するものとして30万円とし、Bの契約の解除については、この他に1,000万円を支払わなければ、することができないこととした。

【解説】

宅建業者が売主で、買主が宅建業者以外の場合で、手附を受領したときは、その手附がいかなる性質のものであっても、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手附を放棄して、当該宅建業者はその倍額を償還して、契約の解除をすることができるとなっています。

ですから、記述の場合ですと30万円が手附となり、Bが手付解除する場合は、この30万円を放棄すれば、契約の解除をすることができます。従って、「この他に1,000万円を支払わなければ、契約の解除できない」とする特約は業法違反となります。

なお、記述のような特約を交わしたとしても、買主に不利な特約だとして無効となり、買主は30万円の放棄で手附解除することができます。

 

3. 違反しない

【問題】

宅地建物取引業者Aが自ら売主としてマンション(価格1億7,000万円)の売買契約を宅地建物取引業者でない買主Bと締結した。

手附は、解約手附として3,000万円とし、Aが契約の履行を完了するまでは、Bは、手附を放棄して契約の解除をすることができることとした。

【解説】

宅建業者が売主で、買主が宅建業者以外の場合、売主の宅建業者が手附金として受け取れる額は、売買金額の20%までです。

記述のケースですと、1億7,000万円×20%=3,400万円までは手附として受領することが可能ですから、3,000万円の受領は適法です。その適法な3,000万円の手附をBが放棄して、手付解除を行うことに全く問題はありません。

 

4. 違反する

【問題】

宅地建物取引業者Aが自ら売主としてマンション(価格1億7,000万円)の売買契約を宅地建物取引業者でない買主Bと締結した。

AB双方の債務不履行による契約解除に関し、違約金については2,500万円とし、別に損害賠償額の予定として1,000万円とすることとした。

【解説】

宅建業者が売主で、買主が宅建業者以外の場合、損害賠償の額を予定し、又は違約金を定めるときは、その合計額が、売買価格の20%を超えてはならないと規定されています。

記述のケースですと、1億7,000万円×20%=3,400万円までしかダメなところを、違約金2,500万円+損害賠償額の予定額1,000万円=3,500万円となっていますから、この特約は業法違反となります。

なお、記述のような特約を行った場合、全部が無効となるわけでなく、20%を超える部分が無効となりますので、3,400万円までが有効で、100万円の部分が無効となります。

 

以上より、解答はでした。 
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毎年必ずと言っていいぐらい出題されている問題ばかりでしたので、簡単に正解ができたと思います。

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科目 解答 難易度 重要度
№1 土地の知識
№2 民法(意思表示)
№3 民法(無権代理)
№4 民法(時効取得) 普通
№5 民法(瑕疵担保責任)
№6 民法(抵当権)
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№14 不動産登記法
№15 不動産登記法
№16 区分所有法 普通
№17 国土利用計画法(事前届出) 普通
№18 都市計画法
№19 都市計画法(開発許可)
№20 都市計画法(開発許可) 普通
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№23 建築基準法(容積率の計算他) 普通
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№35 宅建業法(免許の要否)
№36 宅建業法(宅建士の登録基準)
№37 宅建業法(広告,契約の開始時期)
№38 宅建業法(宅建士証)
№39 宅建業法(媒介契約)
№40 宅建業法(重説の説明事項) 普通
№41 宅建業法(手付金等の保全措置)
№42 宅建業法(35条書面と37条書面)
№43 宅建業法(営業保証金) 普通
№44 宅建業法(8つの制限)
№45 宅建業法(クーリング・オフ)
№46 宅建業法(宅建士)
№47 宅建業法(保証協会)
№48 宅建業法(名簿及び証明書)
№49 宅建業法(監督処分,罰則) 普通
№50 宅建業法(報酬規程)

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